地球が地球が大ピンチ


今回は200号記念ということもあり、なんとなくUTBをひととおりパラパラしてみたのですよ。
いやー、衝撃的でしたね。





創刊号の表紙は勇直子だったのか!
写真だけで名前が出てきた自分が悲しい(苦笑)。
一周して感動すら呼ぶよね。世代人あるいは相当の趣味人にしかわからないと思うけど、そんな雑誌が世紀を越えて生き残るなんて奇跡だよ(笑)。DUNKの方が売れてただろうしTYOの方がオサレだったろうにね。


そういう話じゃないので軌道修正。
えーっと、あくまでもUTBのグラビアとトレカCセットを見た個人の感想ですので。










いつの間にか世の中こうなっていたのか。



このジャンル終わってんじゃない?


少なくとも終わりかけているんじゃないかと。機を見るに敏なビジネスパーソンは既に「こんなことは適当なところで切り上げて、どうやってK-POPで儲けるか」にシフトしているはずだと確信できるわけです。
冬はそこまで来ているね。



ホーワジョータイ。ソセーランゾー。
もう誰がハロプロAKB48ももいろクローバーで制服向上委員会(が載ってるなんて事件だよ!)だろうと関係なくね? マニア以外にゃ区別つかねーよ、みたいな。いやマニアが買う雑誌つかまえてそういうイチャモンもねーだろうけどさ。



今あるのはメタアイドルっていうジャンルであって、ヲレの好きなアイドルちゃんはもう死滅したんだよなきっと。
いや、とっくの昔にそうなっていたのかもしれない。ハローだってメタアイドルから始まったわけだし。


たとえばケロロ軍曹とかスパロボOG、あとはイカ娘なんかを見てるとですね(スルー強く強く推奨)、同じ局で放送するアニメのCMが頻繁に流れるわけですが、いわゆる萌え絵というのか、「二次元キャラクターを好む人たち」が好きそうな(とイメージされる)絵というのは色々あるよね、そしてそういう絵を使って現実逃避が好きな人々が好みそうなオハナシがよくもまあここまでたくさん作れるものだよね、と驚いたりするわけです。いやイカ娘見てる時点で文句いう資格もなかろうって話ですが。そしてケロロ軍曹イカ娘にはストーリー的に何か違いがあるのk(謎の妨害電波)。


萌え絵に代表される「オタクに媚びたもの」、「お前らこういうの好きだろ?」って持ってこられるものって嫌いなんですよ。いやスパロボOGとか見てる時点で(ry。

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実況板にスレは立つけど回を追うごとに「俺のスパロボ思い出話」の割合が増えていった・・・というくらい前作の出来がひどすぎたこともあってスルーしたかったんですが、アルトアイゼンとソウルゲインが出るとなればそうもいってられないのだ。ヴァイスリッターも好きだけどエクセレンのしゃべりがかったるいのはいつまでたってもイラッとする(笑)。

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アイドルが好きな人ってこういうのお望みだと思うんで用意しましたよろしくね(チュッ)とか差し出されたって、ハイそうですかと愛好できますかってのよ。据え膳食わぬは男の恥とか申しますが、据え膳に飛びつくだけの男ってのも情けないはずなのよ。
俺の好きなものは俺が決める。一方的で過剰なサービスはうっとうしいだけなのだから、過剰な期待よりも禁物よ。もうちょっと上手にやっとくれ。


ゴハン食べたい時に甘えてくるぬこはかわいくて大好きだけど、それはぬこだからかわいいんだと思う。人間には求めない。まさか「アイドルは人間じゃない」なんて前近代的なことは誰もいわないよね? 普通の人間の精神力では務まらない仕事なのは間違いないけど。
アイドル稼業というものは、愛情を受けなければ存在を続けられないものなのは確かな話。そのためなら努力も計算もしますよっていうアプローチがあってもいいとは思うし、ゴロニャ〜ン(と鳴くぬこを見たことはないけど。野良だからかな?)してくるコをかわいがることはやぶさかでない。でもそういうのって、一時の欲望を満たす以上の存在にはなりにくくない? それでいいんじゃないの、という人とケンカするつもりはないよ。相互不干渉で勝手にやっていこう。


そのゴロニャ〜ン的なオタ(ヲタ)媚びというものを強く感じさせるグラビアが多いなーという印象。こういうの好きでしょ、アナタが好きなアイドル像を忠実に再現しているのだから好きになってちょうだいね、みたいな勘違いも甚だしい邪悪な意識。今に始まったことではないにせよ、これだけ重なるとさすがに辟易してしまう。



どこかに「こういう風にやればヲタクにウケて収益あげられますよ」みたいなマニュアルとかテンプレートがあって(あげられてないところも少なくないと聞きますが)、単にそれをなぞっているだけの創造性のなさが透けて見える。
しかもそのテンプレが、1980年代半ばには既に揶揄の対象だったもののような気がするのよね。ヲレたちってそんなに進歩ないのかなぁ?
いや支持層は古くからのマニアだけじゃないんだろうけどさ、それはそれで「昔を知らない世代には新鮮」ってのは単に勉強不足なだけじゃない? 知らなくて何が悪いと居直っていると、悪知恵のはたらく賢い人に騙されて泣きを見るだけだぜ。


やってる方もアイドル好き、というのが今の時代の特徴。したがって、テンプレに疑問を持たない、むしろ積極的にそれを順守しようとさえするでしょう。
ある一定のパターンを窮めることで、ある瞬間に新しいものが生まれることはあるのも確かとはいえ、アイドルを目指して業界に入り、アイドルとして振る舞って・・・枠からはみ出てこれるのかな? せめて嗣永桃子くらい突き抜けることができるのかな?
それはそれとして、メタ化にしたってよほど頭のいい人がとても上手にやらないと楽屋オチ的なマニア向けのネタで終わってしまうのよ。カルト的な人気を得て伝説となることはあるけど、せまーい盛り上がりには未来が見えなくてね。



ヲタクの皆さんよりも一般層(多くの場合いわゆるF1層)への好感度を高めなければいけない女優系の方々はナチュラル感が演出されてて違う雰囲気ですけど、歌手系の方々のグラビアは、表情も衣装もセットも無駄に甘ったるくて胸焼けがします。作り込みすぎなのよ。


こういう風に鈴木愛理を撮れば、そりゃあかわいいわけさ。でも、これでいいのかなぁ〜という気がしちゃうのよねヲレは。あくまでも彼女(たち)の多様な魅力を知るための入り口として使うなら大いにアリだけど、ここで留まってほしくはないところ。
「これ」だけではないのだから、少なくとも「これ」はやらない。そういうアプローチもあっていいはず。商売を考えると難しいけどね。


そういう甘ったるさをできるだけ排除したのが舞美あるいは真野ちゃんのグラビアで、どことなくテイストが似ちゃったような気はしましたけど、それなりに好感の持てるものでした。いや実はこういうのもヲタクの好きなものではあるので、ヲタ媚びであることには違いないんですけど、何か違うことをやろうという積極的な意思は高く評価しないといけないよね。たとえそれがハローという一種の安全パイだからできることであっても、安全パイであると認められるのだって大したものだろうさ。


ニッチな需要しかないとはいえ、狭い対象でやっていけるからと広げていくことを意識しないでいるなら、ジャンルそのものの凋落が加速していきますよ。
それってばヲレにとっては地球が滅亡するのと同じくらい重大な危機でございますわ。


ユーザーのニーズに応えてはいるわけだし、そういうニーズがあることを送り手に知らせ、テンプレ作りに積極的に手を貸したのはヲレたちの世代でもあるわけだから、エラそうなことをいう資格はないんだけど。
ああやっぱりヲタクは幼女のお人形でオナニーするのが好きなんだ、セックスの生臭さを受け入れられないどころか想像もできない童貞はこれだから困る・・・と嗤われてしかたのない現状*1は恥ずかしいもので、それを変えていく、そのために俺たち自身だって変わっていく。

俺は今日から、今までしてこなかったことをするんだ

(イタチ兄貴)


そういうことを躊躇っていてはいけないんじゃないかな。ヲレたちの自尊心なんてのはどうでもよくてさ、ステージの上で戦ってる奴らに失礼でしょいい加減。
いや、どうでもよくないか。
ヲレたちだって人間だ。そして人間を愛することができるのだ。
俺たちのそういう戦いは、彼女たちとは無関係に存在するわけだからさ。



1986年当時のアイドル雑誌で今も生き残っているのがUTBとBOMBくらい(そういえばBOMBは判型が変わったとか)だという事実から、UTB自身が学ぶものってあると思う。


殊にハローの場合、必要以上に客に媚びないというか、堅物すぎるくらいに「一線を引く」凛としたたたずまい、過剰な甘ったるさのないところが魅力だと思っているので、とにかく甘ったるいものをスプーンで口まで運んでもらうのが大好きなタイプのヲタクさんには好まれないと思いますが、独自性を損なってほしくないものです。



凛とした、といえば矢島舞美なわけで、先日の美女学について。


内容についてはさておき。
さんざん罵倒してくれた割に先生の立ち姿が思ったほど美しくなくてですね、なんだ知識量があって口が達者なだけ人なのか、ちったぁ矢島の背筋の伸び方を見習えよと思ったものでした。
そして。
もうだいぶ現場で見た記憶は薄れておりますが、そういえば高橋愛という人も姿勢の美しい人だと感じたことがある。そんなことを急に思い出したのです。


驚きました。
何せヲレってば前身はあまりお行儀がよろしくない方のこんこんヲタですから、高橋愛という人は今に至るまで仮想敵。「ココロの周波数帯が違うのか、高橋愛の魅力だけは未だヲレに伝わってこない」と感じ続けてもう何年になりますやら。
そういう人の存在がいきなり立ち上がった瞬間でしたので。


似たような経験が、過去に一度だけありました。
あれは彼女がモーニング娘。のリーダーに就任したばかりの頃。ということはハローあるいはモーニング娘。にとってどういう時期だったか、それはご存知のこととして話を進めます。
曲目は忘れましたが、『歌ドキッ!』で独唱する高橋愛を見ながら、
(オ゚Д゚)<お願いしますよリーダー・・・
そんな言葉が口をついたものでした。
普段は徹底スルーなのに、困った時の高橋愛頼み。我ながら実にいい加減で不誠実な人間ですね。


無類の頑固者であり、意識するしないに関わらずとにかく周囲に迎合しない。高橋愛紺野あさ美って実は似た者同士なんですよね。
「あの二人はストローの両端。決定的に離れているが根の部分でつながっている。曲げればくっつくこともできる」
うろ覚えだし出典も発言者も忘れましたが、そんなナウシカクシャナのような関係。どっちがどうかかはどーでもいい。どっちとかないんだよ。
ま、あいこんもナウクシャも曲がることはないわけで、周りの者はたまったもんじゃない。アニメのキャラクターはいいとして、ああ可哀想なまこがき(苦笑)。


し‐せい【姿勢】
1 からだの構え方。また、構え。かっこう。「楽な―で話を聞く」

2 心構え。態度。「政治の―を正す」



二つの意味で、美しい姿勢。
決然と生きている。自分はこの世界で生きる、生き続けるのだという覚悟。
そういうものを、矢島舞美だけでなく実は高橋愛にも感じていたというのはかなりの衝撃でしたね。軽く世界が変わりましたわ。



そんなわけで、事務所様におかれましては俺たちのワニブックス様に対し早急に「UTB高橋愛矢島舞美のグラビアをやっていただきたい。できれば表紙巻頭でお願いしたい」と強く強くまた強く売り込みをかけてほしいわけです。いや通るかどうかはわかりませんけども、交渉ってそういうものでしょ。
この二人の姿勢は、より市井の人々の目に触れやすい場所に出してほしい。ハロチャンじゃもったいないんですよ。
ハローとはどういうものなのか。それを写真1枚で端的に知らしめることができるのは高橋・矢島のタッグじゃないですかね。おっと、他の個人やユニットがどうという話じゃないですよ。違うユニットから出して並べることでハローのスケール、そして高橋愛矢島舞美の相違点と共通点も見えやすくなるだろうしね。そんなのは愛Wiki読めよって話ですが。


この二人なら、甘ったるくなく、圧倒的に美しく、かつ互いの(主として内面の)美しさを引き立て、向こう30年ハロプロには手が出せないなと思わせる(パクリ)くらいのグラビアができると思うけどなぁ。
それはアイドルからメタアイドルへと流れたアイドル・ビジネス界(めんどくさい表現で申し訳ない)の未来像についての一つの提案になるかもしれないんですよ。


ステレオタイプな、それでいて(またはそれ故に)どこに存在するのかわからない曖昧模糊とした「アイドル」像を志向しないが否定もしない。これからはむしろそういうあり方がアイドルになり得るのでは。「人気者」「憧れの対象」という意味においても。


ナーンチャッテ。

*1:・・・という偏見をもっとも強く持っているのは当のヲタク自身かもしれないとも思うけど。