ツウロな日・その1

ま、ザボーガーの話なんで、興味のある方だけ。
















通路席、しかも前は車椅子スペースと通路という立地。℃-uteのコンサートならシモ手ギリまで来てくれれば0ズレ、みたいな位置は、映画を見るにはちょっと角度がキツかったですかね。



(オ゚Д゚)<おーまえーはリメーイクー えーいーがーでーもー♪
(オ゚Д゚)<あーぁつーい ちーしおーが かーよーぉーってるー♪
という映画でした。


オリジナルへのリスペクトが溢れているから、たまに挟まる「くすぐり」「おふざけ」は大して気にならない。「ここまでやれるのか」と恐ろしくなるくらいに70年代の熱さや大らかさ、ピー・プロ作品特有の「苦味」とか主人公の追い詰められ方が再現できていたと思います。第1部後半の展開なんて、ちょっと『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』の高際和雄脚本に迫るものがあったんじゃないでしょうか。高際氏ザボは参加してないけど。
テイストの再現。曖昧なものだけど、これがリメイクのキモなんだよね。ここで失敗すると「これは○○じゃない」で一刀両断されちゃう。
「原作を知らない人にも楽しめる」ものって、下手すると「原作を知ってると楽しめない」ものになっちゃうんだよな。コンセプトとか基本設定だけ拾って妙なイマ風アレンジをしちゃうなら、オリジナルな別物仕立てにした方が、作り手のプライドも保てるんじゃないのかな。それとも映画ビジネスってそういうことはどうでもよくなっているのかな。ただオリジナル企画のアクションものって、客はもとよりスポンサーが食いつかなそうだから制作費を集めるのが大変で、そうするとお金をかけるべきところにもかけられなくて、結果的にお話にならないものが・・・という想像はできる。


リメイク物が失敗する原因の一つって「音」じゃないかと思うんですよ。BGMにしろSEにしろ、うっかり新しく作っちゃったり、現代風なアレンジをやりすぎちゃったり。1stガンダム劇場版の「特別版」DVDなんて変更点がものすごく評判悪いじゃないですか。
その点ザボーガーの場合、BGMのアレンジは「予算がないから生楽器をシンセに置き換え」程度に留めていたし、マシーンザボーガーの走行音がオリジナル通りなのもエライ。
しかも鳴ってほしいところで鳴ってほしいBGMが流れる! これだけで感動してしまうわけです。音楽ナンバーB-2とか流れるとやっぱ気持ちいいよね、とミュージックファイル聴きながら劇伴リストを見つつ書いてみる(笑)。

電人ザボーガー ミュージックファイル

電人ザボーガー ミュージックファイル

18年前に買ったCDをこんな風に楽しめることになるとは思わなかった。CDってのは買っとくものだし無闇に売るものじゃないですな。複数持ってるのは別として(汗)。
逆に「ここでそれ流すか」というのもあるわけですが、悪い意味じゃない、それどころか思わず「キタ━━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━━ !!!!!」と叫びたくなるくらい素晴らしいものになっていて、マジで泣けました。


残酷描写ですが、皆無とはいいませんが、ゾンビデオに比べれば無いのと一緒。よほど敏感な人でなければ映画を楽しく見る妨げにはならないのではないでしょうか。ヲレが鈍感なだけかもしれませんが。
ストーリーのネタバレは、さすがに自重しておきましょう。そんなに複雑な話じゃない(これも重要)ものだから、何か書くと興趣が削がれるような。そうそう、ラストシーンに関する重大なネタがあっさり載ってるので、パンフは映画見た後に買う、先に買っても終わるまで開かないのがオヌヌメ
チョコチョコと笑いを取りにいく部分もあって、初めのうちはそこでいちいち爆笑してみせる下品な観客もいたのですが、後半はそういう痛々しいリアクションはなくなってました。それくらいに観客を引き込む力のある映画。題材はマニアックでも、ストーリーやテーマといったものは普遍性のあるもので、なんだか元気が出る映画。ヲレにとってはそういう映画でした。DVDが出たら買おう。何度も見るよ。


これは今年見たなかで3本の指に入るかな、たとえ今年3本しか見てなくてもだ(汗)。ちなみにあと2本は『BLACK ANGELS』に『ゾンビデオ』ですが、ゾンビデオの正式な公開は来年だから、あれは来年の最高傑作。
あと今年見るとしたら・・・マノライダー? 『ワイルド7』はあまりにもあんまりだけど、オリジナルやテレビ実写版を忘れれば「これはこれでアリ」になりそうな、面白そうだなーって感触もある。『海猿』や『逆境ナイン』『おっぱいバレー』撮った監督だし。でも「原作を知らない人向け」の雰囲気まんまんなので、積極的にはなれないかな。