今日の数女

姉から「福岡みやげ」に明太子(と柚子こしょう)が送られてきました。さすがに美味しかったのはいいんですが、なぜに福岡・・・あ、光一クンの舞台か。
果たしてこの一週間でヲレは何回『数学♥女子学園』を見たのだろう。今期はこれと『逃亡者おりん2』で決まりかな。なぜならテレビの前に小一時間座る精神力は昼の座頭市で使い果たしてしまうからだ。朝起きてればテレ玉の仕置人も見たいんですけどね。


もちろんネタバレはあるよ。













おっとこれも数学じゃないな。冥王星は惑星じゃないことになったけど、ゴッドシグマのEDでは歌われちゃってるから入れてみました。



舞台や映画、ドラマを取り上げる際に毎度おなじみ「カミ手シモ手の力関係」に注目してみます。
簡単にいえばカミ手が強者、シモ手が弱者の位置。上下の差がある場合は、いうまでもなく上に立つ者が強い。意識して見てみると、テレホンショッキング徹子の部屋もホスト/ホステスが右側にいますよね。ごきげんようはホストが左にいるってのも、番組のカラーを反映してるのかもしれない。






ほとんどのカットで一樹は画面左に置かれていて、これが彼の「数学番長を目指す個性豊かな女子に翻弄される、数学が苦手で気弱な男子」というキャラクターをより強く印象づけています。そうでないカットにも意味のあるものはあって、

画面の前後、それからピントを使って「守る・守られる」の関係を1カットで表現。映像ってこういうことができるんですね。
これに注目してみると、中盤以降のノゾキ疑惑〜対決のシーンがものすごく面白い。



階段でノゾキだから当然上と下に分かれているわけだけど、それさえも力関係を演出しているように見えてきませんかね。



追い詰められる一樹の元へ、強者の位置から下りてくるニーナ。



やはりここでもニーナ=右の上段、一樹=左の下段という位置関係は保たれている。さすがの主従関係。



反撃開始。左下段から右上段を睨むニーナ。



階段を上がって・・・



さゆりと並ぶ位置、しかも画面右。弱者が強者の位置まで上がることで印象が強まるわけです。ノゾキのでっち上げという展開、演者の身長差を埋める工夫で選ばれたに違いない階段という舞台そのものを、これ以上ないくらいうまく活用した名シーンです。
こうなってくると、対決での二人の位置からして・・・



こういう結果になるのは目に見えてたわけですね。



第2話ではニーナが左側。ここで勝つと、鮮やかな逆転劇としてやはり印象が強いでしょうね。負けてくれてもヲレ的には何の問題もございませんが。



個人的に面白いなーと思ったのがもう一つあって、さゆりと子分二人のよからぬ企みのシーン。2回あるんですが、

初めは右→左。

次は左→右。ここですでに強者から弱者へ立場が変わっているとも受け取れる。
1stガンダム世代にはおなじみ「ギレンの演説」を思い浮かべたのですよ。あれはガルマ国葬では地球圏全土に流したのに、ソーラ・レイ発射後はア・バオア・クー内のみに規模が縮小されていて、それがジオン軍が追い詰められているという表現になっている・・・割と有名な話ですよね。
ヲレだけの感じ方でしょうけど、強者から弱者への転落というのは共通してるかなぁ・・・なんてね。





永田ちゃんが常に強者の位置にいるのも面白い。「説明しよう!」とか「蒸着プロセスをもう一度見てみよう!」の位置づけみたいだから順当なのかな。


「アタマからっぽにして、理屈抜きで楽しめる番組」で理屈をこねてみました。こういうアプローチができる作品ってのは面白くならないわけがないのです。
いやぁ、演出って本っ当にいいもんですね。