地獄の天使

「What's your name?」
(俺)<その名はっその名はーっ(パーラッ)ムテーーキーーーーーーーーング♪
从#・ゥ・从ノソ#^ o゚)<違う
(;俺)<そのようだね


(俺)<あーなたーのおなまーえ何てーの?♪
( `.∀´)<トニー谷とはまたずいぶんとおっさんホイホイ
(;俺)<29歳がツッコんじゃいけないところだからね そういやぁ誕おめ


こんな出だしで申し訳ないけど、ロマヨロの話。
部分部分で昼にUPしたのとまったく逆のことを書くけど、気が向いたらついてきてね。






春野スミレ。
聖美。
御手洗夫人。


この三人が同一人物。
ところがこの人物、まったく人格が違って見えるから恐ろしい。
夢に向かってまっすぐに、というかまっすぐすぎてバカな*117歳の少女。
海千山千の雰囲気をまとうぼったくりバーのママ。
山奥(?)の洋館に執事と暮らす謎の富豪(っぽい)。


女って変わるよねー、でもいいし、本名・源氏名(≒芸名)・結婚して改姓、ということで女性アイドルのメタファーと考えてもいいかもしれない。
ただ劇の流れにもう少し寄り添うつもりになってみると、
「スミレちゃんはスミレちゃんなりにやり直そうとした」
と考えることもできる。
どちらにせようまくはいかなかったようだけどね。それは「やすだ(独唱)」・・・じゃなかった、聖美ママの独唱にあらわれていると思う。
他人をニュータイプに覚醒させる環境は作れても自分は覚醒できないブライト艦長みたいなもんだ。たぶん違うな。


その後のスミレちゃんを知ってしまうと、誘拐事件の時にスミレちゃんが本当になりたかったのは、


悪いコ


でしかなかったんじゃないかと思うのよ。
夢そのものは偽りなくあったのだろうけど、結果的には悪いコになるための理由付けとしてにそれを利用する形になっちゃったのかもしれない。だから夢をかなえることができず、20年後に一人泣くことになるのだし、さらに20年後には娘を死なせてしまうことにもつながっていく・・・なんてことはないでしょうかね。なくてもかまいませんけどね。


スミレちゃんと出会ったことで『やり直し』に導かれる人がいて、その人たちにとってスミレちゃんは天使。
誘拐事件やぼったくりバーでは自覚のあるなしに関わらず色々な方面に迷惑かけまくりで、その被害にあった人々にしてみれば悪魔以外の何者でもない。
いい加減に分けちゃうと、自分の人生が絡むと悪魔になるか悪魔のような人との付き合いが生じる(聖美ママ冒頭の長ゼリフ参照、といいつつ覚えてないw)傾向があって、自分の人生に関わりなくたまたま出会った人には天使の部分を見せることがたまにあるようですな。

君は君は天使か それとも君は悪魔か

――レイジー『地獄の天使』作詞・なかにし礼――

それを良いとも悪いともいわないのがこの劇のいいところかもしれない。ある部分では運命に流されつつも別の部分では己の心のままに生きて、それゆえのマイナスも自分できっちり背負ってみせる・・・そんなオンナの一代記として重厚に完結するわけです。ちょっとオーバーかな。書いてる本人はセーターくらいだと思ってますが。えっ寒い? そりゃいけないよ、もっと厚着しないと。

*1:バカってのはいいすぎかもしれないんですが、僕にとっては刑事とならんでまったく受け入れられないキャラクターで、そういう意味で「誘拐少女」はキツかったんですが、それ以上の面白さはありました。ついでに、こういう人物を配置することができないから僕は自分でフィクションを作ることをやめたんだった、ということまで思い出しました。