新たなるステージへ

ちょっと小耳に挟んだ話ですが。
なんですか、『行け 行け モンキーダンス』の曲とかPVが賛否両論なんだそうで。
信じられませんわ。
℃-uteファンが適当なこといいやがって、と思っていただいてかまわないのですが、あんなに素晴らしいものを見たり聴いたりさせてもらって不満を持つなんて、Berryz工房のファン(だけじゃないらしいですが)の一部の方々は贅沢な人たちですよホント。


イントロや間奏で時折入るアジア風(というか中国風?)の音が、『チャイニーズボーイ』(山口由佳乃)や『さよなら美男子(メイナンツゥ)』(武田雅子)が好きな僕にはたまりません。って誰がわかるんだこんな例。
全体的にも弾むというか調子よく転がっていくような感覚があって、聴いてて気持ちいいです。毎日2度3度とPV見て楽しんでます。


PVですが、とりあえずタイトルがああなのにいわゆるモンキーダンス(最近だとキングゲイナーのOPでキャラクターが踊ってるやつがちょっとだけ有名)はほとんど出てこないで、モンキーダンス=モンキーがダンス=サルが踊る! ということか、バナナとか妙にサルにこだわった部分でまず笑ってしまったわけですよ。「このアイディア出したの舞美だろw」ってくらいのストレートさ加減。
そうしたらあの着ぐるみ。もうここまでくると笑うのを通り越してビックリです。このアイディア出したの(ry。


いくら芸能人とはいえお年頃の女子中高生、さすがにアレ着て踊るのは抵抗あったと思います。
さて、PV見てどうでしょう、彼女たちに照れや抵抗感を感じるでしょうか? むしろ逆に本気で楽しんでる雰囲気、楽しんでもらおうという意思が伝わってこないでしょうか。
僕はそんな風に感じました。特に大事なところを任されたとっくまコンビ茉麻とちなちな。思いっきりやっちゃってくれてます。あと映る頻度はそれほどでもないですが佐紀ちゃんも頑張って表情作ってますし、ガンガン踊ってます。
Berryz工房は知らないうちにエンターテイナーとしての階段を一つ上がっていた。それを我々に示した。そんな風にいえる傑作PVだと僕は思います。もう「プロ」という称号は嗣永桃子ひとりのものとはいえないですね。
思い切って歌衣装もサルでやってくれないかなぁ。いやサンバイザーかぶった衣装も好きですが、インパクトで勝負するならこっちでしょ。そしてそのまま歌番組で座りトークですよ。何か旋風みたいなのが巻き起こっちゃいますよ。


そんなPVを見ていて、「これは実に<モーニング娘。>している」と思ったのです。今よりもっと世の中に受け入れられていた頃、曲名でいうなら『恋のダンスサイト』あたりでしょうか。そう考えるとジンギスカンってラブマだったのね。
なんというか、「私たちを見て、私たちの歌を聴いて、一緒に踊って、みんなでワーッと盛り上がりましょう」みたいな精神があの頃のモーニング娘。と共通しているように思います。
それができるようになったのです。Berryz工房は強くなりました。
もうなんか恐ろしいです。だって、一方にこれやジンギスカンがあって、もう一方にベリビュやら噴水広場があるんでしょ? 友情純情で蝉でしょ? 怖いよこの幅広さは。もうなんでもできちゃうじゃん。残念ながら℃-uteはそこまでいってるかどうかわからないし、たとえば℃-uteが『行け 行け モンキーダンス』をやったとしても、当たり前の話ですがBerryz工房のような味は出ない。それだけは確信できます。これはBerryz工房がやるしかないところですよ。
℃-uteモーニング娘。の作品世界に照らし合わせるとややマジメというか良くも悪くも「優等生」な方向を志向しているように感じます。℃-uteで『歩いてる』とかすごく似合いそう。明るいのだと『ザ☆ピ〜ス!』みたいなひたすら「元気!」で、日々の小さなことに幸せを見出していくような感じ。
そう考えていくと、かつてモーニング娘。がやってきたことがベリキューにうまいこと分けられているように感じます。だからやっぱりLALALAを℃-uteがシングルにしたのは必然だったなぁ。


Berryz工房の芸域の広さに戦慄すると同時に「こいつぁ負けちゃあいられねぇ!」と妙な気合が入りました。
そこへ℃-uteの新曲タイトルが発表になったという情報。
江戸の手毬唄II』。
やべ、すっげー高まるんですけど。


ベリキュー!涙の色ジャケ写・PV撮影密着ドキュメントのナレーションを覚えているでしょうか。
「大人に近づくための説得力のある歌、を今年のテーマに掲げる℃-ute
当然このテーマは生きているわけですよ。そこにこのタイトルですよ。どんな歌になってくるか楽しみになってきませんか? 僕だけですか?


またこのタイトルがいいじゃないですか。
「江戸の」といえば時代劇ファンには有名な『江戸の旋風(かぜ)』に始まる「江戸シリーズ」がとっさに頭をよぎるわけです。ちなみに僕は『江戸の激斗』が大好きです。テレ玉あたりで再放送してくれないかなぁ。必殺シリーズが終わるまでは無理そうだけど。
そして「手毬唄」。有名なのは横溝正史の『悪魔の手毬唄』およびその映像化作品でしょうけど、僕の頭に思い浮かぶのは上原正三の未映像化シナリオ『おそろしき手毬唄』。『恐怖劇場アンバランス』の一編として書かれたシナリオで、幼女殺害・娘の復讐のために犯人およびその息子と寝る母親・家庭崩壊、果てはカニバリズムまで描かれるという、いくらおよそ40年前とはいえ「こんなもんテレビで流せるわけないじゃないか」というシロモノ。シナリオ集で読んだ時は衝撃的だったなぁ。
そして「II」。僕のような古い人間だと『プレイバックPARTII』ですね。「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤な車」と歌わされた紅白もなんとなく記憶にあります。
そんな感じで、僕の心に残っているものが二つも三つも重なってるわけですよ。これはもうジャケ買いならぬタイトル買いですね。すでに予約はamazon・Neowing・セブン-イレブンネット(旧名セブンドリーム)で済ませてますが、もうちょっと増やそうかな。


タイトルから曲調がイメージできなくてお困りだったりなんだか勝手にネガティブになってらっしゃる方もいらっしゃるようですが。
簡単にイメージできて、万が一その通りだったらつまらないじゃないですか。こういう風にこられると「どんな曲がくるんだよ」と聴きたくなってくるじゃないですか。うまいよなぁ。
それから曲名だけで曲調を読み取ろうなんて無駄な労力の消費はおやめなさいって。今までだって予想もつかなかったのが出てきたことはいくらでもあるじゃん。つんく氏ってそういう(いい意味で)ひねくれ者じゃん。ちょっとwktk方向のニュートラルな気持ちで待ち構えてればいいと思います。


Berryz工房℃-uteは再びそれぞれの道を全力で走り出した。そんな印象を持ったここ何日か。
いやー、楽しいね。