こころの遺伝子

昨日ついついうっかり見逃したもんで、今日の再放送はなっきぃSTARSを後回しにしてまで録画と同時に視聴。三宅裕司伊東四朗という、伝説のテレビ番組『いい加減にします!』の名コンビにまつわるエピソードだというならそうする価値はあるのよ。



三宅氏が舞台の台本を作る参考にしたというかつての名作コントの特徴として、
「舞台設定に緊張感がある」
ことを挙げていまして、これは盲点を突かれた思い。端的にいうと緊張感のある設定で観客の目と心を引きつけ、それを弛緩させることで笑いが生まれる、みたいな。そういうの好きだなぁ。


伊東氏が立ち稽古で台本を持たない姿ってのは確かに凄味がありました。それまでに「伊東さんは絶対にセリフを変えない」という話があったからなおさら。
つまり伊東四朗という喜劇役者は、立ち稽古では専ら「動き」を決めていくことをやっていきたい、そのために立ち稽古の前に台本は覚えておく、そういうのが好きだ、というスタイル。「好きなようにやるためには、努力は欠かせない」という真摯な姿勢。それを語らずに自分の姿で、背中で見せていくっていうのがねぇ、実に江戸前の粋ですわ。その粋を理解してくれる相手だからこそ、いいものが作れる、作ろうという気になる、のかもしれないなぁ。
大先輩がそんな姿を見せるのだから、これは恐ろしくも刺激的な出来事だったろうなぁ。


繰り返し「間」の大切さが語られたのも我が意を得たりだったなぁ。笑いのない演技でもトークでも、いやもしかしたら歌うことにも通じるかもしれないものだと思うんですよね。
いやいや、文章でも大事だよな。実はけっこう気を遣っているつもりではあるんですが、まだまだだよなぁ。


勉強になりました。